世界で深刻化する海洋プラスチックを含めたゴミ問題。
和歌山の最南端・串本町でも海洋プラスチック問題は例外ではありません。

串本町海岸のごみ
このゴミ問題に最も効果的な手段が個人のごみ拾いです。
そしてそのごみ拾いを、楽しくするSNSサービスがピリカです。
ゴミ拾いSNS「ピリカ」は一般社団法人ピリカが運営する、拾ったごみを写真に撮影し投稿するサービスです。

楽しくゴミ拾いすることができ、世界中の仲間と繋がれることからピリカは、世界一のごみ拾いSNSになっています。
今回は、世界のゴミ問題の解決に大きな期待感がたかまる一般社団法人ピリカについての記事です。
国連への技術提供
一般社団法人ピリカは海に流れ出すプラスチックの調査技術を、国連に提供しています。
海洋プラスチック問題を解決するためには、プラスチックの流出経路を特定することが重要になります。

ごみの流出経路
プラスチックの流出経路を安く、様々な場所で行うことができるのがピリカの提供する技術です。
従来、流出経路を特定するためには、調査船を出し、網でプラスチックを回収していました。
調査船を出すには、多額の費用がかかります。
また、浅い川や狭い川では船での調査はできません。
しかし、ピリカはAmazonや楽天で買える安価な材料を使い、低コストで小型のどこでも調査可能の技術を開発しました。
現在、低コストで安く使えることは国連でも評価され、現在ピリカの技術は世界最大規模のマイクロプラスチック調査網になっています。
参考

6:00~
行政との連携
ピリカには通報機能がついており、行政への不法投棄などの通報を円滑に行うことができます。
ピリカは、各県庁をはじめとした行政機関と連携しています。
タカノメやアルバトロスなどで科学的な信頼をもっているからです。
タカノメ…スマホで「ポイ捨て」や「歩きたばこ」の分析と深刻さを調査
アルバトロス…マイクロプラスチックの流出を調査し、実態に即した解決策を提言
(引用元、ピリカホームページより)
実際に、ぼくがピリカの通報機能で通報したところ、2ヶ所の不法投棄を片付けてもらうことができました。

ピリカの通報機能・before

ピリカの通報機能・after

ピリカの通報機能・after

ピリカの通報機能・after
また、行政の方から連絡をもらうなど、町のゴミ意識もたかまってきました。

和歌山県庁からのメール
ゴミ問題に対する科学的調査や通報機能を通じて、行政を動かすサービスにピリカはなっています。
高まるピリカの注目度
ごみ拾いアプリ「ピリカ」は、ごみ拾いをする個人のボランティアからだけでなく、大企業からも注目を集めています。
・空き缶、煙草のポイ捨て
・人工芝(プラスチック)の海洋流出
・輸送中の積荷の転落
など様々な企業が、ごみの問題に関わっているからです。
現在、日本タバコ工業(JT)、コカ・コーラ、住友ゴム工業株式会社などがピリカの活動を支援しています。
コカ・コーラの清掃活動 ごみ拾いSNS「ピリカ」で共有 https://t.co/jTxKrO3SPZ @shokuhinetより
— 食品新聞 (@shokuhinet) November 1, 2021
また、メディアでも注目を集めており、
・10月23「バトンタッチSDGsはじめます」BS朝日
・8月12日「探求の会談」テレビ東京
・5月29日「newszer【Update the world】」、ネット配信
様々なメディアで紹介されています。
参考:フェイスブック
「ピリカ」のアプリユーザーや、様々な企業の協賛や技術提供などで、ピリカはますます注目をあつめています。
ゴミ拾いSNS「ピリカ」は、現代を生きるぼくたちにとって大きく期待できるサービスです。
ぼくたちが現代生活する環境は、科学技術により大きな恩恵をうけています。
しかし、科学技術に対する誤った使い方により、将来の持続性が危ぶまれているのが現在です。
また、ゴミ拾いSNSピリカは「人と科学技術の共存」という面においても有用です。
SNSのコミュニティーを通して交流や、より良い情報を共有など、人間と情報技術が活かせる場にピリカはなっているからです。
SDGsの重要性がさけばれる現代において、日本を代表する環境問題に取り組むサービスになっています。
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